考古学と歯    篠崎 歯科

投稿日:2017年2月1日

カテゴリ:ドクターズBLOG

身体の組織のなかで、一番硬いものは何だか知ってますか?
それは、歯なのです。
歯は、骨や爪など人の硬組織の中でも最も硬く、物理的にも科学的にも安定していて、発掘調査でも完全な状態で出土することから、考古学において重要な研究対象となっています。
例えば、日本の古代において、上下の歯が爪切りのように嚙み合う(切端咬合)のが縄文人に特徴的で、上顎切歯(上あごの一番前の歯)にシャベル状の深い形態を持つのが弥生人に多いとか。
また、歯の萌出状態から、発掘された人骨の死亡年齢をかなり正確に推定することが可能です。
2008年にロシア・アルタイ地方のデニソワ洞窟で、3万年から4万8000年前と推定されるこどもの小指の骨と大人の大臼歯が発見されました。その後もう一本臼歯が出土したが、どの現生人類よりも大きな歯で、ネアンデルタール人にも匹敵するものでした。その後、骨のミトコンドリアDNAと細胞核DNAの解析結果から、デニソワ人と命名された彼らは、約100万年前に現生人類(ヒト)やネアンデルタール人と共通の祖先から分岐した未知の新系統の人類と発表されました。
現在も研究は進行中で、新しい発見が日々更新されています。興味のある方は、調べてみてください。